一時期世間を騒がせたお茶石鹸で小麦アレルギーを発症してしまったニュース、衝撃を受けられた方も多いと思います。
どうして石鹸を使い続けることでアレルギーになってしまったのか、疑問に思った方も多いでしょう。
ここではその理由についてまとめてみました。
小麦がなぜ石鹸に使われるの?
小麦粉のようなものを想像した方もいらっしゃるかもしれませんが、石鹸に使われる小麦は「加水分解コムギ」と呼ばれるものです。
これは小麦を酸や酵素を使って分解したもので、洗顔石鹸の宣伝文句としてもよく使われるもっちり泡を作ります。もっちり泡を持続させるだけでなく保湿力にも優れていることから、「加水分解コムギ」を使った石鹸だけでなく化粧水やクリームなど意外と多くあります。
なぜアレルギーに?
小麦粉に触っただけでアレルギーになるケースはなかなかないことです。ただ加水分解コムギになると洗顔などの際に鼻や目の粘膜に少量付着し、また分子が小さくなることで皮膚からも吸収されてしまいます。
これが毎日積み重なることで体内の受け入れられる容量を超えてしまい、アレルギーとなってしまうのです。同じ加水分解コムギを含んでいる製品でも、アレルギーになってしまうものとそうでないものもあります。これは分子量が違うためです。
残念ながら大人になってから発症したアレルギーは、治りにくいことで知られています。
加水分解コムギだけでない要注意が必要な成分たち
またこういった形で起こるアレルギーは小麦だけに限りません。乳製品や卵、豆乳、オレンジピールやビーポーレンといった花粉などのアレルゲンとして知られるものも石鹸の材料として使われています。
そしてクレイやカラーラントも金属アレルギーの原因となる、銅やクロムなどを含んでいるものもあるため注意が必要です。
これらの成分は取っているからといって、必ずしもアレルギーになるものではありません。
ただ特にアレルギー体質の方は、快適な石鹸生活を楽しむためにも成分表示をよく確認することをお勧めします。